慰謝料・財産分与・養育費の支払いが滞ったら

まずは、内容証明

慰謝料、財産分与、養育費の支払いが滞ったら、まずは電話や手紙で催促をしましょう。
それでも応じない場合は、内容証明郵便で支払いを催促します。 内容証明郵便は、いつ（手紙を発送した日付）、誰が、誰に対して、どんな内容の手紙を送ったのかを、国家機関が証明してくれる手紙です。簡単に言いうと、手紙で証拠を残す方法です。 法的拘束力はないのですが、相手に対する心理的効果はかなりあります。

履行勧告

内容証明郵便でも支払ってもらえない場合は、家庭裁判所に申し立てることによって、相手方に「履行勧告」を出してもらえることができます。 履行勧告には強制力や制裁はありませんが、一応の成果をあげているようです。

履行命令

履行勧告でも支払いに応じない者に対しては、「履行命令」を出す方法もあります。 こちらも履行勧告と同様、家庭裁判所の申し立てを行います。履行命令は一定の期限を定めて、義務の実行するように命令する方法です。 正当な理由無く履行命令に従わない場合は10万円以下の過料の処せられます。

強制執行手続き

家庭裁判所による「履行勧告」「履行命令」などにもよっても支払わない場合には、相手方の財産を差し押さえる「強制執行手続き」をとることも可能です。 但し支払いについて定めた債務名義（公正証書、調停調書・審判・判決・裁判上の和解調書等）が必要となり、公正証書の場合は支払いが不払いになったら、強制執行をしてもよいと一文が入っていなければなりません。